輝け!! ふるさと納税やる気無し大賞 – 三重県編
2016/02/16
わたしがいつもチェックしている永江一石氏のブログで、ちょっと前に「輝け!!ふるさと納税やる気無し大賞」という記事がありました。
これに便乗して、わたしが住んでいる三重県の「ふるさと納税やる気無し大賞」を調べてみました。
栄えある大賞は「川越町」
三重県内29自治体の中から、独断と偏見でわたしが選んだのは「川越町」。
まずはその驚きの実績を見ていただこう。ちなみにデータとキャプチャ画像はすべて「ふるさとチョイス」によるものです。
2009年以降は1件だけ…。
川越町といえば、バドミントン女子ダブルスの元日本代表で「オグシオ」として有名になった小椋久美子さんの出身地でもあるわけですが、彼女も寄付していないのかな。
やる気のない自治体にありがちですが、返礼品なんてものは用意されていません。
川越町は三重県内で2番めに面積が小さくて、人口も1万5千人足らずといった小さな自治体です。だけど中部電力の火力発電所があったりするので、財政は潤ってるんですね。
だから「ふるさと納税」なんてする必要がない。
選考はかなりのデッドヒートだった!
「川越町」を大賞に選んだんですが、それと同じくらいやる気のない自治体は他にもいくつかありまして。
やる気のない自治体の2008年〜2015年の寄付件数と寄付金額を集計したのが以下の表です。(2015年は4月〜9月の期間の情報)
自治体名 | 寄付件数 | 寄付金額 |
---|---|---|
朝日町 | 13件 | 4,079,708円 |
川越町 | 6件 | 2,110,000円 |
木曽岬町 | 11件 | 1,020,000円 |
東員町 | 8件 | 720,000円 |
これらの自治体には共通点があります。
- 三重県の北部に位置する
- 面積が小さくて人口もそこそこ
- 企業の本社や工場なんかがあって収入には困らない
三重県の北部は四日市に代表されるような重工業地帯です。だから南部にある各自治体のように海産物を集めておけばいいというわけにもいかない。それに加えて人口に比例してお店なんかも少ないので、返礼品を見つけるのが大変、ということもあるでしょう。
しかしそれよりも、企業からの法人税やら固定資産税やらの税収が大きいので、わざわざ手間をかけて「ふるさと納税」をする必要がないというのが理由でしょうね。
これも広報の一環だと思えないのかな……
反対に最もやる気があるのは「玉城町」
反対に、最もやる気があるのは「玉城町」でした。
伊勢神宮がある伊勢市でもなく、サミットが行われる志摩市でもなく、伊賀忍者で有名な伊賀市でもありません。
例によって2008年〜2015年の寄付件数と寄付金額を見てみましょう。
自治体名 | 寄付件数 | 寄付金額 |
---|---|---|
玉城町 | 24,348件 | 302,884,032円 |
伊賀市 | 198件 | 64,643,000円 |
伊勢市 | 1,956件 | 50,568,425円 |
志摩市 | 2,488件 | 139,845,265円 |
寄付件数がひと桁違います。もちろんこの数字は県内一。
玉城町は伊勢市に面する内陸の自治体で、面積は40平方キロ、人口は1万5千人強と、どちらかといえば小さい町です。
しかしその返礼品がものすごい。
たとえば1万円の寄付で松阪牛500g。
同じく1万円の寄付でコシヒカリ15kg。
他にもお菓子だったりソーセージだったり、1万円の寄付金でこれでもかっ!というくらいの返礼品が送られてきます。
そりゃ寄付が集まりますよ。
地元に強力な生産者がいるからこそではありますが、他の自治体も出し惜しみせずにドバッと気前よく返礼品をおごってもらいたいものです。