リニアの奈良コースが無いと言えるたったひとつの理由
2016/01/07
昨年末、中央新幹線(以下リニア)の「南アルプストンネル」が着工され、2027年の開業に向けて工事が本格的に始まりました。
ご存知のとおり、2027年の開業では東京―名古屋間だけが先行して、名古屋−大阪間は2045年までおあずけです。詳細なコースも、東京―名古屋間は2013年に公開されましたが、名古屋−大阪間に関してはコース案が示されているだけです。
このリニアのコースがどこを通るのか、そして中間駅がどこに設置されるのかをめぐって、いろんな予想がなされています。コースが通過するかもしれない各自治体は、積極的な誘致合戦を繰り広げています。
リニアが通る、ましてや中間駅ができるとなったら、工事で雇用が生まれるわ、開業後の経済効果が期待できるわ、と自分たちが何も苦労しなくてもウハウハの超棚ボタですからね。そりゃみなさん必死です。
んで、現在は「奈良市附近」を経由する奈良ルートが最有力とみられているわけです。当事者である奈良市附近の各自治体は、なんとしてでも自分のところにリニアを通そうと、同じ奈良県内でいがみあって足並みそろっていません。醜いことこのうえない。
ですが、私は奈良市を通るルートは無い、と考えます。
それは、奈良での大規模な工事は納期と予算を読めなくなるからです。
奈良では土地を掘り返したら遺跡が出てくるのは当たり前。家を建てようとして基礎工事をしたら遺跡が出てきて調査のために工期が遅れた、なんてことはよく聞く話です。個人の住宅ですらそうなのですから、リニアほどの大規模な工事だと、いったいどれほどの影響があるか計り知れません。工期が1日伸びるだけで、機会損失も含めて億単位での損失となるはずです。
JR東海の維新と存続をかけた一大プロジェクトで、そんなリスクを犯すとは考えられません。
私の予想は「木津」附近
ではどこが中間駅となるのかというと、私の予想では木津駅附近を通るのではないかと思っています。
コース案のルートに近い場所にあり、片町線・奈良線・関西本線が交わるターミナル駅でもあります。「奈良市附近」という言葉にも嘘ではなくなりますしね。
三重県にもおそらく中間駅が設置され、それはまず亀山駅附近になると思われます。
ただ私の希望としては、ぜひとも伊賀市に設置してほしいなあ。
ともあれ、名古屋−大阪間のコースが発表されるのはまだまだ先の話でしょうが、それまでいろいろと妄想して楽しむことにします。