ものはためし

何事も実際にやってみなければわからない。いろんな物事をとにかく試します。

儲かるしくみづくりは、観察して考えることから

   

本屋で見かけて気になっていた「トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ」という書籍が、ちょうどキンドルでセールしていたので購入しました。
普段はこういった露骨なタイトルで、すぐに売り上げが伸びるとうたう本は好きではありません。ただ本好きの悲しい性で、とりあえず本屋に並んでいたらチェックしてしまうのですね。そしたら思いのほか内容が良さそうに思えたので、セールの安さも手伝って購入してしまいました。完全にアマゾンの策略にはまっていますね。

本書の内容は、少し古臭さすら感じさせるオーソドックスなもの。それもそのはずで、本書は2004年にサンマーク出版から「気絶するほど儲かる絶対法則」という名で出版されたものを改題したもの。各章の出だし部分は編集しているようですが、本文部分はおそらくまったく同じでしょう。私は古い方を持っていないので問題ありませんでしたが、人によっては注意が必要でしょう。

本文で語られるエピソードは時代を感じさせるものの、そのエッセンスは現在でも通用します。

私は経営コンサルタントとして、これまでにさまざまな形でたくさんの会社におじゃましてきましたが、あるとき、発展している会社には必ず発展する理由があることがわかりました。
 そして、そこでは社長以下、社員のみなさんが、なぜ儲かるか、なぜうまくいくかということをわかったうえで仕事をしているということを知ったのです。

(略)そう、「儲かるしくみ」は工夫しだいでいくらでも応用できるのです。そしてその実例は、一歩街に出ればそのへんにごろごろ転がっているのです。
 それをすかさず拾って、よく見て、その裏にある成功法則を見つけ出し、自分で考えて使えるようになればいいのです。
 ゴールは、世の中で誰かがやっていることを見て、その意味がわかること。そう考えると、この世の中はみんな真剣になって自分のためにアイデアを実験してくれている、自分が成功するために世界中の人が頑張ってくれている、ということになります。

(略)この感覚を理解できれば、たとえば新聞やテレビで誰かが何かをやっているのを見たら、「これは、こういう意図でやっている」というのがわかります。そして、それを自分の仕事に置き換えてどんどん使えるようになります。誰かがそのへんで真剣に穴を掘っているとき、「これは○○のために穴を掘っているな」というのがわかるようになれば、たくさん応用が利くということです。この本を読んで、その感覚を身につけてください。

「はじめに」より

作者が本書で伝えたいことは、本書冒頭の「はじめに」ですべて語られています。

  • 会社が儲かるには「儲かるしくみ」をつくることが重要。
  • 「儲かるしくみ」をつくるには、世の中を観察して気付いたことを自分に照らしあわせて考えること。

本書の残りはすべて、上記2点の補足と言っても差し支えありません。さまざまなトピックに対して豊富なエピソードを交えながら解説してくれているので、どれもすんなり頭に入ってきます。ところどころ精神論が顔を覗かせるあたりが玉に瑕ですが。

とりあえず、まずは私も観察することから始めようと思います。

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